約380年続く手書き地口絵
地口絵(灯籠絵)は、地口行灯とも呼ばれ、お祭りの装飾としてつかわれる絵灯籠です。
絵を箱型の木枠に貼りつけて行灯にし、中にロウソクを灯し、
お祭りになると、神社の参道や周辺に地口行灯をいくつも飾ります。
地口絵(灯籠絵)に描かれるのは、歌舞伎のセリフや、百人一首、川柳、
そして地口と呼ばれるダジャレや語呂あわなどの言葉遊びなど様々。
一力齋津知屋提灯店は、江戸時代より受け継がれた地口絵(灯籠絵)を、
今なお手書きで制作している歴史ある提灯店です。
描かれた地口絵は、現在でも祭りの地口行灯としての役目を負っています。
一口ハ すしがうまいか こはだが すきか
「一口ハ 寿司が旨いか 小鰭(こはだ)が すきか」は川柳で、
元句は「一声ハ月が鳴いたか ほととぎす」。
元句は『小倉百人一首』後徳大寺左大臣の歌「ほととぎす啼きつける方を」を
踏まえた江戸の川柳です。